TOP ・ 導入事例 ・ 株式会社ナハト

「会社規模が大きくなる中で、情シスの兼任対応にはリスクがあると感じていた」情シス君が売上127億円を誇る企業のIT課題の解決・生産性向上を支援

お話を伺ったお客様

株式会社ナハト データ推進部 松下慧氏


2018年に創業し、現在は190名規模(正社員、インターン、アソシエイト含む)まで急拡大中の株式会社ナハトはインフルエンサーマーケティング・SNS広告を中心とした広告代理店業を展開しています。

多くのインフルエンサーを抱え成長中ベンチャーであるからこそ、少人数であったときとは違い、「情報セキュリティや生産性面で潜在的なリスクを抱えているのでは」という課題があったそうです。

そのような経緯で2023年4月より情シス君がIT顧問としてコンサルティングを開始。強固な情シス体制の構築を行っています。

当社代表の中山が、情シス兼任担当であるデータ推進部の松下慧氏にお話を伺いました。

「性善説で運用できていたが、規模が大きくなるに連れ『今後はそうは行かないぞ』と思い始めた」

ー現在所属されている部門のミッションや、松下様ご自身の役回りについて教えてください。

管理本部 データ推進部 松下慧 様

松下さま:
元々は前職で数年間、開発エンジニアとして勤めていました。主にSIerと呼ばれる受託会社での仕事です。その後、当社取締役とのつながりで現在は社内SEとして活動しています。

ー前職ではインフラに関連した仕事だったと思いますが、情シスの仕事はかなり異なるのではないでしょうか。ナハト社との違いはどのように感じられますか?

松下さま:
そうですね、全く違いますね。

前職では、化粧品メーカーの受発注管理やコロナワクチン接種管理など主に業務システムなどの開発を担当していました。

現在は、基本的に社内インフラと計測関連の業務をメインに担当しています。

ー入社当初から、どのような役割変化がありましたか?

松下さま:
まず、入社時点では部署自体まだ存在していませんでした。笑

何もなかったところから整備を始め、情報システム部門的な役割や、広告計測関連業務を私が巻き取り始め、今の形になっています。

情報システム部門の機能として、社内の管理業務やセキュリティ対策、さらにはヘルプデスク業務なども行っています。

加えて直近では、より効果的な計測のために自社関連のLPやサイトも改修を行うことや、システムを外注する際や新規事業を立てる際などにシステム周りのディレクションに入ったりもしています。

ー松下さま自身は、情シスに関してどのような課題感を持っていましたか?

当時はまだ会社の規模が今の半分以下で、システム全般に関して専任がいませんでした。そこは管理部が兼務しており、管理部自体も数名で今よりずっと小規模でしたね。

GoogleWorkSpaceなどもなく、個人Gmailアカウント使用で統制できなかったですし、

  • セキュリティ管理(ファイル/アカウント)
  • ネットワーク対応
  • ドメイン・サーバー管理

に関しても今よりずっと管理が足りてない状態だったように思います。

ー情シスの課題感は、社員数が増えたことから生まれたものなのでしょうか?それとも入社当初から感じていたものですか?

松下さま:
それでいうと両方ですね。

私が入社した時点でもセキュリティ観点の穴だったり、効率的ではない運用自体は存在はしていたはずです。少人数だったからなんとかなっていたというところだと思います。

もちろん少人数の時も状況を考慮し最善であろう選択はしてきていたのですが、システム専任の部署はありませんでしたし、運用効率の観点を重視してきたところはあると思います。

ただ「数十名規模時点では上手くいってたが、今は最適ではない」ということも沢山あります。例えばセキュリティ面に関しても、性善説の運用体制ではもう済まされないフェーズに入ってきてると感じています。

このような課題が生じるなか、将来的なリスクや最適な選択肢を判断するために、外部パートナーに相談する必要があると感じていました。

ー情シスくんとはどういった形で取り組みをスタートしましたか?

松下さま:
情シス君のコンサルタントの方がアサインされたのが4月の半ばだったかと思います。

現状把握のためにオフィスに来ていただき、実際に行っている業務や資料の管理場所、例えばGoogleワークスペースなどを見ていただきました。また、入社対応や退職者対応、セキュリティ対策などについても共に説明し、現状を把握しました。

現在は課題の洗い出しを行っており、最近では優先順位の決まったプロジェクトに着手し、アクションプランにまとめて実行に移しています。

「外部企業との取引が多い特性上、ガチガチに制限すると業務効率を落とすリスクがあった」

ーどういった情報システム部門にしたいですか?

松下さま:
自部署としては、いかに業務効率を落とさずに全社の管理体制を強化していけるかがテーマですね。

一定、外部との窓口が決まっている企業であればガチガチに固める運用でも問題ないかもしれませんが、弊社では大半の社員が外部の方(クライアント・インフルエンサー)との連携が必要になります。

一般的な企業でのセキュリティやシステム知識は持ちつつも、自社業務に合わせた最適解を出していくのは、社内事情とシステム知見の両方を知ってる人間だと思います。自部署ではそういった役割を担えるようにしていきたいです。

ー実際、情報セキュリティに関してヒヤリハットはありましたか?

松下さま:
詳細は伏せますが、それなりにありました。

たとえば、PCやスマホの紛失だったりもありましたし、社内の重要ファイルの一部を誤って削除する事例が発生して大慌てしたこともあります。

今では紛失時には、追跡やリモートによる初期化・HDの暗号化などをMDMで強制に実行したり、ファイル操作も権限を絞ったり、ログを取るなど、かなり安心感は増したと思います。

ー現在は、どのような取組を情シス君と行っていますか?

松下さま:
主に動いてるプロジェクトとしては、

  • MDM導入
  • GoogleWorkSpace運用ポリシー/セキュリティ体制の刷新(全社)
  • ネットワークトラブルの解消/機器や運用体制の刷新

を進めています。

デバイス管理やGWSの管理体制について、今までの運用体制では今後拡大していく中でリスクがどんどん大きくなることを教えていただきました。また、他の多く企業の運用例も知ることができました。

一方でこれまでの体制を大きく変更するプロジェクトが多いため、各部署とコミュニケーションをとり、刷新することで社内で大きな負担やアレルギーが出ないように注意しつつ進めているところです。

「自社に合わせて伴走してもらいたい。情シス君はサポートの手厚さを感じた。」

ー情シスの委託先として求めていることは何ですか?

株式会社デジタルハック 代表 中山賀智

松下さま:
他のサービス利用時でも同じですが、手厚いサポートを求めていました。

弊社も数多く利用者側としてサービスを利用していますが、サポートの質は非常に重要だと思っています。

求める内容だけ手短に対応する姿勢の場合と、親身に相談に乗ってくれる姿勢では大きな違いがありますよね。手厚いサポートは実際にかかるコスト以上の助けとなることが多く、非常に重要な要素です。

ー情シス君のコンサルタントに対して、何かもっとこうしてほしいなとか、そういった要望はありますか?

松下さま:
実際には弊社からの要望は少し難しい部分があったと思います。

というのも前述の通りですが、当時の時点では明確な課題感があるわけではなく、「うまくいってるように思うが、課題感に気づけていない」といった状態でした。

そのため、ピンポイントな課題というよりは企業全体としての視点で、課題抽出やアドバイスをいただきたいと思っていました。

現在の担当者さんは情シス経験も長い方で、フラットかつ柔軟に意見を交換できる方なのでその点で非常に助かっています。

自分自身も以前の経験から、情シス部門はやや硬派な印象があるので笑

ー情シス君に依頼してみて、どんな点が助かっていますか?

松下さま:
まず導入当初の目的なのですが、「ただただ情シス部門のアウトソーシングを依頼したい」ということではなく、「一般企業における運用体制やシステム部門としての不足知識を自分たちも理解して今後に活かしたい」といった部分を重要視していました。

そういった目的を共有したうえで、担当者とのフラットかつ柔軟な意見交換が可能である点が非常に助かっています。実際、当初の目的通りコンサルタントと協力して課題に取り組み、得られた知見を蓄えられ始めていると思います。

ーありがとうございます!さいごに、情シス君はどのような企業に向いていると思いますか?

松下さま:
数名規模ではまだそこまで管理自体が重要視されてなかったり、大手企業ではすでに体制が固まっているところもありますので、特にシステム部門でそういった課題に直面することは少ないかもしれません。

しかしナハト社のように、今までの管理体制で数十名では問題なかったことが、数百人になると通用しなくなることがあります。

弊社と同じく拡大フェーズにあるようなベンチャー企業や、少人数の情報システム部門体制で新たなチャレンジを行おうとする企業では同じ課題感にぶつかるかと思います。

そういった未体験の課題に取り組まなければいけない企業には、情シス君のような委託先が伴走しながら課題解決に取り組むスタイルが適していると考えます。