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更新日:2026.02.20
情シス業務

情シスと社内SEの違いとは?定義や業務内容をわかりやすく解説

企業のIT体制を語る上で欠かせない「情シス」と「社内SE」。
この2つの言葉はしばしば混同されますが、本来その役割や定義には明確な違いがあります。

特にリソースの限られた中小企業では、一人の担当者が双方の業務を兼務し、結果として同じ概念として扱われている場面も見られます。

本記事では、情シスと社内SEの定義や業務内容の違いを整理し、現場が抱える課題とその解決策について解説します。

情シスと社内SEの定義・業務内容・課題

情シスと社内SEは、どちらも社内ITを支える存在ですが、役割や立ち位置は本来異なります。
しかし実務では両者が混同されやすく、結果として業務過多や属人化、IT統制の弱体化といった課題が生じがちです。

本セクションでは、まず情シスと社内SEの定義を整理したうえで、業務内容の違いと、発生しやすい課題を順に解説します。

定義

情シスとは、企業全体のITを管理・統制する部門を指します。
IT方針の策定、セキュリティ管理、ツール選定の基準作りなど、全社視点での判断が主な役割です。

一方、社内SEは社内向けにIT実務を担う職種を指します。
システム運用やトラブル対応、設定変更など現場に近い業務を担当します。
情シスはITを管理する立場、社内SEはITを動かす立場と整理できます。

情シス社内SE
企業全体のITを管理・統制する部門社内向けにIT実務を担う職種

業務内容

情シスの業務は、全社最適を前提としたITの設計・管理が中心です。
SaaS導入方針の決定や運用ルールの整備、セキュリティ水準の設定など、中長期視点での判断を行います。

一方、社内SEはシステム設定や障害対応、業務部門からの依頼対応など、即時性の高い実務を担います。
両者を分けずに運用すると、短期対応に追われ、IT戦略や改善が後回しになりがちです。
特にひとり情シス体制では、この問題が顕著になります。

業務内容具体例
情シス会社全体のIT環境を安定的に運用するための管理・方針設計・IT資産(ハード・ソフト)のライフサイクル管理

・社内ネットワーク・クラウド基盤の設計・運用

・セキュリティポリシーの策定とインシデント対応

・ITリテラシー向上のための教育やヘルプデスク
社内SE社内で利用するシステムやIT環境に対する実務対応・自社ビジネスに特化したシステムの要件定義・設計

・外部ベンダーの技術評価・コントロール

・社内アプリの開発、RPA等による業務自動化

・既存システムのパフォーマンス改善や機能改修

課題

情シスと社内SEを明確に区別せずに運用している場合、以下のような課題が発生しやすくなります。

  • IT統制が弱くなる
    情シス機能が十分に果たされていないと、ITツールの選定や利用ルールが属人的になり、全社としての統制が効かなくなります。
    その結果、ツールの乱立や情報管理のばらつきが生じやすくなります。

  • 社内SEに業務が集中する
    情シス的な判断と社内SEの実務が分離されていない場合、社内SEが「判断」「実行」「対応」のすべてを担うことになります。
    これにより業務負荷が過剰になり、慢性的な忙しさに陥りがちです。

  • 改善・企画業務が後回しになる
    問い合わせ対応やトラブル対応に追われることで、本来注力すべき業務改善やIT戦略の検討に時間を割けなくなります。

  • 属人化が進みやすい
    業務内容や判断基準が特定の担当者に依存すると、引き継ぎが困難になり、担当者の退職や異動時に業務が回らなくなるリスクが高まります。

  • 離職リスクが高まる
    業務過多や役割不明確な状態が続くと、社内SEのモチベーション低下や早期離職につながる可能性があります。

関連記事:情報システム部門の課題とは?情シスの役割と、課題の解決方法を解説

情シス部門と社内SEの連携が重要

情シス部門と社内SEの連携は、IT体制を機能させるうえで欠かせません。
情シスが描くIT方針やルールが、現場で実行されなければ意味を持たないためです。

逆に、社内SEが現場で感じている課題や改善点を情シスにフィードバックすることで、より実態に即したIT統制が可能になります。

うまく連携できている企業では、「判断は情シス、実行は社内SE」という役割分担が明確です。
この関係性を築くことで、場当たり的な対応から脱却し、計画的なIT運用が実現しやすくなります。

それぞれの役割を明確にしつつお互いの業務を理解することが大切

情シス部門と社内SEが連携するためには、まず役割を明確にすることが重要です。
どこまでが方針決定で、どこからが実務対応なのかを整理することで、責任の所在が明確になります。

また、お互いの業務内容を理解することも欠かせません。
情シスは現場の負荷を理解し、社内SEは全社視点での制約や目的を知ることで、無理のない運用が可能になります。

情シス部門と社内SEの課題を解決する方法

ノンコア業務を別の従業員と分担する

情シスや社内SEの負担を軽減するためには、ノンコア業務を切り出し、別の従業員と分担することが有効です。
問い合わせの一次対応や申請処理など、判断を伴わない定型業務まで情シス・社内SEが担っているケースは少なくありません。

このような業務を他部門で分担することで、担当者は本来注力すべきIT設計や改善業務に時間を割けるようになります。

分担を進める際は、「どこまで対応するのか」「判断が必要な場合は誰にエスカレーションするのか」といった線引きを明確にすることが重要です。

業務の切り分けを曖昧にしたままでは、かえって混乱を招く可能性があります。
役割を整理したうえで段階的に分担を進めることで、無理のない体制構築が可能になります。

マニュアルや社内FAQを整備する

マニュアルや社内FAQの整備は、情シスや社内SEの負担を減らすうえで非常に効果的です。
よくある問い合わせや定型対応を文書化することで、担当者が個別に対応する必要がなくなり、業務の属人化も防げます。

社内FAQやマニュアルには、以下のような内容を盛り込むと実用性が高まります。

  • よくあるIT関連の問い合わせと回答
  • 業務ツールやSaaSの基本的な使い方
  • トラブル発生時の一次対応手順
  • アカウント発行・権限申請の流れ

これらを整備することで、従業員自身が問題を解決できる場面が増え、問い合わせ件数そのものを減らすことができます。

アウトソーシングを活用する

社内リソースだけで対応しきれない場合は、アウトソーシングを活用することも有効な選択肢です。
ヘルプデスクや定型的な運用業務を外部に委託することで、情シスや社内SEは判断や改善といったコア業務に集中できるようになります。

アウトソーシングは単なる人手不足の解消ではなく、「業務を仕組みとして回す」ための手段でもあります。
対応範囲や品質基準を明確にしたうえで活用することで、属人化を防ぎつつ、安定したIT運用体制を構築できます。

関連記事:情シスのアウトソーシングで課題解決!委託メリットと業務内容を徹底解説

アウトソーシングできる業務内容

IT業務の中には、外部に委託しやすいものが多く存在します。
業務内容を整理し、適切にアウトソーシングすることで、社内の限られたリソースを有効に活用できます。

ITサポート・ヘルプデスク

ITサポート・ヘルプデスク業務は、アウトソーシングとの親和性が非常に高い領域です。
従業員からの「PCが動かない」「ツールの使い方が分からない」「アカウントにログインできない」といった問い合わせは日常的に発生し、件数も多くなりがちです。

これらをすべて社内SEや情シスが対応していると、本来注力すべき設計・改善業務に時間を割けなくなります。

一次対応を外部のヘルプデスクに委託することで、問い合わせ対応の大部分を切り出すことができます。
また、対応フローや対応範囲をあらかじめ定義しておくことで、品質を担保したまま運用することも可能です。

従業員向けデバイスの管理・更新

PCやスマートフォンなど、従業員向けデバイスの管理・更新業務もアウトソーシングしやすい分野です。
入社時のキッティング、退職時の回収、故障時の交換対応などは定型作業が多く、情シスや社内SEの時間を大きく消費しがちです。

これらの業務を外部に委託することで、作業負担を減らすだけでなく、作業品質の標準化も実現できます。
例えば、初期設定の手順やセキュリティ設定をあらかじめ定めておくことで、誰が作業しても一定の品質を保つことができます。

アカウント・SaaSの運用管理

アカウントやSaaSの運用管理は、企業規模が大きくなるほど煩雑になりやすい業務です。入退社に伴うアカウント発行・削除、権限変更などはミスが許されず、セキュリティリスクとも直結します。

アウトソーシングを活用することで、これらの定型業務を安定的に運用できます。
特に、手順やルールが明確な業務は外部委託に向いており、社内SEや情シスは最終確認や例外対応に集中できます。

結果として、管理漏れの防止や対応スピードの向上につながり、全社的なセキュリティレベルの底上げにも寄与します。

ITインフラの保守・運用

サーバーやネットワークなどのITインフラの保守・運用は、高度な専門知識と継続的な監視が求められる業務です。
社内リソースだけで対応しようとすると、担当者に大きな負担がかかり、障害対応が後手に回るリスクもあります。

このような業務を専門の外部パートナーに委託することで、24時間体制の監視や迅速な障害対応が可能になります。
社内ではインフラの方針策定や改善検討に集中できるため、より安定したIT基盤を構築できます。

また、属人化を防ぎ、担当者の異動や退職時にも影響を受けにくい体制を作れる点も大きなメリットです。

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まとめ

本記事では、情シスと社内SEの違いについて、定義・業務内容・課題の観点から整理しました。
情シスは企業全体のITを管理・統制する部門であり、社内SEは社内向けにIT実務を担う職種です。
この違いを理解せずに運用すると、業務過多や属人化、IT統制の弱体化といった課題が生じやすくなります。

一方で、両者の役割を明確にし、判断と実行を切り分けることで、IT体制はより安定しやすくなります。
自社の規模や体制に応じて、どの役割がどこまで担われているのかを見直すことが、無理のない情シス・社内SE体制を構築する第一歩といえるでしょう。

監修者:
デジタルハック 情シス総研
情シスリサーチアナリスト 伊藤俊介

伊藤俊介
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