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更新日:2024.03.25
ひとり情シス

ひとり情シスの原因と問題点とは?6つの解決策とあわせて解説

情報システム部門は、社内で扱う情報システムのインフラを支える重要な部門です。「ひとり情シス」とは、この情報システム業務を、1人もしくは少人数で担当している状態のことを指します。

ひとり情シスには様々な問題点があります。例えば、業務負担が大きくなりやすい、担当者不在時にトラブル対応できない、業務が属人化しやすい、といったものです。ひとり情シスに陥っている企業は、安定したIT体制を確保するために、早急な対策が求められます。

本記事では、ひとり情シスに陥る原因や問題点について解説します。記事の後半では6つの解決策も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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ひとり情シスとは

ひとり情シスとは、社内の情報システム業務を1人もしくは少人数で担当している状態のことです。企業によっては情報システム部門の担当者が1人もいないこともあり、このような状況を「ゼロ情シス」と呼ぶこともあります。

情シスの業務は社内システムの保守や管理、インフラの構築、運用など多岐にわたります。ひとり情シスはこれらの業務をすべてこなさなければならず、担当者の大きな負担になっています。

この問題に対処するためにはIT人材の確保が先決です。しかし、昨今の人手不足のため、人材確保は困難になっています。そのため、多くの企業が問題を認識しながらも、ひとり情シス問題に対応できていないのが現状です。

ひとり情シスの問題点

ひとり情シスの問題点

ひとり情シスには、どのような問題があるのでしょうか。ここでは、ひとり情シスの問題点を、以下の5つにまとめて解説します。

  • 業務の属人化
  • セキュリティリスクの増大
  • トラブル対応の遅延
  • 担当者の業務負荷の増大
  • 情シス担当者の孤立化

業務の属人化

まず挙げられる問題点は、業務の属人化です。

業務の属人化とは、担当者しか作業内容を把握しておらず、周囲に共有されていない状態のことを指します。ひとり情シスは業務内容を他の人と共有する機会が少ないため、業務の属人化が起こりやすい環境です。

属人化した業務は担当者以外に対応できる人間がいないため、担当者の休職や退職で業務が停止する恐れがあります。

対策としては業務内容共有のためのマニュアル作成が有効です。しかし、ひとり情シスは業務過多に陥りやすく、マニュアル作成の時間が作れないことも珍しくありません。

セキュリティリスクの増大

ひとり情シスはセキュリティリスクの増大を招きます。

セキュリティ対策は、情シス部門が注力すべき重要な業務です。ランサムウェアやマルウェアなど、日々新しいウイルスソフトが生まれているため、情シスは継続した対策を実施しなければなりません。

しかし、ひとり情シスは担当者の業務負担が大きいため、本来必要なセキュリティ対策に手が回らなくなる恐れがあります。

企業はセキュリティ対策を十分に実施できるように、担当者のリソースを確保しなければなりません。

トラブル対応の遅延

ひとり情シスは担当者が一人または少人数であるため、担当者不在などの理由で、トラブル発生に迅速に対応できない恐れがあります。

不正アクセスや情報漏洩などは、対応が遅れると問題が拡大・深刻化しかねません。トラブル対応という観点では、ひとり情シスの体制は非常に危険です。

担当者の業務負荷の増大

ひとり情シスでは、業務をメンバー内で分散できないため、担当者の業務負担が大きくなりがちです。

また、「情シスはIT関係ならなんでもできる」というイメージから、本来は担当ではない業務まで他部門から任されるケースもあります。

業務負担が大きいと、担当者の健康やワークライフバランスに悪影響を与え、休職や離職のリスクを壮大させてしまいます。

情シス担当者の孤立化

ひとり情シスは他部門と交流する機会が少ないため、社内で孤立する傾向があります。

周りに悩みを相談できない、他部門から理解が得られない、といった問題を抱え込み、精神的なプレッシャーを感じてしまうことがあります。このような状況は、業務の質にも、担当者の精神面にも悪影響を与えてしまうでしょう。

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「IT人材が確保できない」「担当者の業務負担が大きすぎるので、なんとかしたい」そのようなお悩みは、「IT顧問 情シス君」までご相談ください。

株式会社デジタルハックが提供する「IT顧問 情シス君」は、企業のあらゆるIT化、デジタル化活動を促進するIT支援サービスです。情シス業務の代行はもちろん、業務改善、ドキュメント作成、企業課題解決のためのコンサルティングにも対応します。

情シス業務に精通したスタッフが業務を担当するので、企業リソース不足を素早く解決します。人手不足に悩んでいる方はぜひ一度ご相談ください。

ひとり情シスに陥る原因

ひとり情シスに陥る原因は大きく分けて以下の3つです。

  • IT人材の不足
  • 担当者の退職
  • 情シス業務の軽視

これらの原因を知ることは、ひとり情シスの問題点を解決するうえで重要です。1つずつ解説します。

IT人材の不足

IT人材の不足により、情シス担当者の採用難易度は上がっています。

IPA情報処理推進機構は、企業のIT人材不足感を量・質の両面で調査しました。その結果、IT人材が「やや不足している」「大幅に不足している」と感じている企業は、量・質ともに7割を超えているとわかりました

事業会社のIT人材の「量」に対する過不足感と「質」に対する不足感

 (参照:DX白書2023|IPA情報処理推進機構

IT技術の進歩やDXの推進にともない、IT人材の需要は増加しています。このような背景から、人材確保の難易度は高くなり、ひとり情シスに陥る企業が増えているのです。

担当者の退職

情報システム部門のメンバーが退職した結果、ひとり情シスに陥ることがあります。

このようなケースは非常に危険です。なぜなら、本来複数人で回していた業務を一人で担当しなければならないからです。業務負担が残った担当者に集中してしまうと、休職や離職を招く恐れがあります。

そのため、早急に担当者の負担を軽減する対策を講じなければなりません。

情シス業務の軽視

情シス業務の軽視も、ひとり情シスの原因となります。情シス部門は、企業にとって非常に重要な役割を担う部署です。しかし、企業や業界によっては、情シスの必要性や重要性についての理解が浸透していないことがあります。

そのような企業では、情報システム部門の働きが適切に評価されない、十分な人的なリソースが確保されない、といった問題が起こります。新たな情シス担当者の雇用が難しくなるだけでなく、現担当者の不満にもつながるでしょう。

ひとり情シスの問題点を解決する6つの方法

ひとり情シスの問題点を解決するためには、どのような方法があるのでしょうか。ここからは、ひとり情シスの問題点を解決する6つの方法を紹介します。

  1. IT人材の雇用
  2. 社員へのIT教育
  3. マニュアル作成による属人化の解消
  4. 情シス業務の効率化
  5. 担当者の負担軽減
  6. アウトソーシングサービスの活用

1. IT人材の雇用

新たな情シス担当者を雇用することで、人的不足を解消できます。業務・体制改善を提案できる人材を雇用できれば、生産性の大幅な向上が期待できるでしょう。

人材雇用は効果的な対策ではありますが、IT人材の需要は高く、新規雇用は困難になっています。

そのため、IT人材を探しながら、他の対策を並行して行うべきでしょう。

2. 社員へのIT教育

従業員にIT教育を実施することで、企業全体のITリテラシーの底上げが図れます。ITリテラシーが向上することで、様々なメリットが期待できます。

たとえば、自分たちでITに関する問題を解決できるようになるので、情シスへの問い合わせが減少します。情シスしかできない業務も少なくなるため、情シス担当者の負担が軽減できるでしょう。

また、情シス業務を任せられるようなIT人材が育つことも期待できます。そのような人材には少しずつ情シス業務のヘルプを依頼し、スキルアップをサポートするとよいでしょう。

3. マニュアル作成による属人化の解消

情シス業務をマニュアル化することで、属人化を解消できます。これには様々なメリットがあります。

たとえば、業務を複数名で分担できるようになり、個人への負荷集中を防ぐことが可能です。また、退職時の引き継ぎもスムーズに行えます

ただし、効果的なマニュアル作成にはノウハウが必要な上に、作業負担も大きなものになります。属人化した業務は業務整理ができていないので、より難易度は高くなるでしょう。

自社でのマニュアル作成が難しい場合は、マニュアル作成のアウトソーシングがおすすめです。IT顧問 情シス君では、ドキュメント作成のプロがヒアリングを通して業務整理を実施して、効果的なマニュアルを作成します。

4. 情シス業務の効率化

業務を効率化することで、業務負担を大幅に減少させることが可能です。情シス業務を効率化する方法としては、以下の2つが挙げられます。

  • 業務手順の見直し
  • 業務効率化ツールの活用

業務手順の見直し

業務内容や手順を見直して、無駄な工程や非効率な作業を改善します。改善できるポイントとしては、以下のようなものが考えられます。

  • 昔は必要だったが、今は不要になった作業
  • 業務内容を変更していく内に複雑になった工程
  • 重複している作業の統合

業務改善では、情報システム部門だけでなく、他部門の協力が重要です。業務内容の変更には、他部門との協力が必要な場合が少なくないからです。

そのため、経営陣は情シス業務の効率化のために、各部門に協力を促すよう努める必要があります。

業務効率化ツールの活用

業務効率化ツールを活用することで、情シス業務を大幅に効率化できます。例えば、以下のような方法が挙げられます。

  • 定型業務をRPAツールで自動化
  • 社内のIT機器を資産管理ツールで効率的に管理

企業によって最適なツールは異なるため、現行の社内システムとの連携を踏まえながら、使いやすいものを選びましょう。

5. 担当者の負担軽減

担当者の業務負担を軽減することも重要です。担当者の負担軽減には、2種類の対策があります。

1つは、現在の業務量を減らす対策です。例えば、FAQの設置、チャットボットの導入で、ヘルプデスクへの問い合わせを減らすことができるでしょう。

もう1つが、業務を増やさないようにする対策です。情シスは「ITの何でも屋」として他部門からIT業務を任され、業務量が膨大になりがちです。業務範囲を明確化にし、社内に周知することで、業務の増加を防ぐことができます。

ただし、ひとり情シスは立場上依頼を断りにくい、という場合もあるかもしれません。その場合は、経営陣が全社に協力を促すといったアプローチが必要です。

6. アウトソーシングサービスの活用

人的リソース不足が解決しないなら、アウトソーシングを積極的に活用しましょう。

アウトソーシングは短期間で優秀な人材を確保できるため、ひとり情シスの問題を素早く解決できます。たとえば、業務負担の軽減、トラブル発生時の迅速な対応が実現します。

また、一部のアウトソーシングサービスでは、業務改善やIT体制の構築など、高度なスキルが必要な業務にも対応可能です。外部からの知見を得ることで、IT化、DX推進といった改革も実現するでしょう。

新規雇用や人材育成はどうしても時間がかかってしまいます。そのため、多くの企業にとって、アウトソーシングは効果的な方法といえます。

ひとり情シス脱却を目指すなら「IT顧問 情シス君」にご相談を!

情報システム業務は企業を支える重要な役割を担っています。しかし、多くの企業では十分なIT人材を確保できず、ひとり情シスの状態に陥っているのが現状です。

ひとり情シスは少人数で情報システム業務を担当するため、業務負担が大きくなる、トラブル対応が遅れがちになる、といった問題があります。担当者の休職や離職で業務が停止する恐れもあり、事業継続性の観点からも早急な対策が必要です。

そこでおすすめなのがアウトソーシングです。アウトソーシングを活用することで、安定した情シス業務運営、担当者の負担軽減、外部の知見の活用といったメリットが得られます。

「IT顧問 情シス君」は中小企業のための情シス支援サービスです。一般的な情シス業務をすべてカバーしているので、ひとり情シスの仕事をまとめてお引き受け可能です。

また、ひとり情シス脱却のサポートも実施しています。業務整理、マニュアル作成、業務改善、IT体制改善といった様々なアプローチで、企業ごとに最適な解決策を提案いたします。

ひとり情シスに限らず、現行の情シス体制にお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。