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更新日:2024.04.24
IT資産管理

IT資産管理とは?必要性やよくある問題、効率的な管理方法を解説

「IT資産管理で何をすべきかわからない」
「IT資産管理の必要性を知りたい」
「IT資産管理をおこなう際の課題、解決策を知りたい」

IT資産管理は、業務の効率化とセキュリティ維持に不可欠な業務ですが、その必要性や目的が十分に理解されていないケースが見られます。また、管理作業の負担が大きいなど、様々な課題を抱えている担当者も少なくありません。

この記事では、IT資産管理の必要性や目的、よくある問題について解説します。IT資産の効率的な管理方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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IT資産管理とは

IT資産管理は、企業が保有するIT資産を正確に把握し、適切に管理する業務です。現代のビジネス環境において、パソコンやサーバー、ソフトウェアなどのIT資産は業務遂行に不可欠な存在です。

これらのIT資産の状況を正確に把握することで、セキュリティ対策の強化、IT資産の効率的な運用、コンプライアンスの遵守が可能になります。

しかし、IT資産管理には、IT資産の導入・変更・廃棄の記録、ソフトウェアのライセンス管理など、多くの作業が必要です。IT資産管理の作業負担を軽減するため、IT資産管理ツールの導入や、業務プロセスの見直しといった施策が求められています。

IT資産管理の対象

IT資産管理の対象

IT資産管理の対象は、大きくハードウェア・ソフトウェア・ライセンスの3つに分けられます。それぞれ具体的に解説します。

ハードウェア

ハードウェアとは、パソコンやサーバー、スマートフォン、プリンター、USBメモリなどの物理的な機器のことです。IT資産管理では、以下の項目を管理台帳に記録し、適切に管理します。

  • 機器の種類とモデル
  • シリアル番号と資産管理番号
  • 管理部門
  • 利用者情報
  • コンピューター名
  • 設置場所とネットワーク情報(IPアドレス、MACアドレスなど)
  • 保証期間
  • メンテナンス履歴

ソフトウェア

パソコンにインストールするソフトウェアも資産管理の対象です。具体的には、WordやExcelなどのOfficeソフトやウイルス対策ソフト、電子メールクライアントなどが挙げられます

IT資産管理では、どのパソコンに何のソフトウェアがインストールされているかを適切に管理します。また、セキュリティパッチの適用状況の把握も必要です。

しかし、すべての端末を目視でチェックすることは現実的ではありません。そのため、監視ツールなどを導入し、リアルタイムで利用状況を確認できる仕組みづくりが大切です。

ライセンス

ソフトウェアライセンスとは、ソフトウェアの使用権を定めた契約のことです。ソフトウェアの使用条件や利用可能な範囲を規定しており、企業はこれを遵守する必要があります。

しかし、ソフトウェアの利用ルールが定まっていなかったり、従業員がライセンスの意識が低いと、規約の範囲を超えた使い方をしてしまうおそれがあります。例えば、ソフトウェアのインストールディスクを使いまわしたり、個人的な目的でライセンスを利用したりするケースが考えられます。

ライセンス違反は法的問題につながる可能性があり、企業の信用リスクにもなります。適切な管理体制の構築が求められます。

IT資産管理の目的

企業がIT資産管理を行う主な目的は下記の3つです。

  • セキュリティの強化
  • コスト削減
  • コンプライアンスの遵守

それぞれの目的について詳しく説明します。

セキュリティの強化

IT資産管理を適切におこなうことで、セキュリティを強化できます。その理由は2つです。

1つ目は社内のIT資産を正確に把握することで、セキュリティ対策の漏れを防げるからです。脆弱性のあるパソコンを特定し、迅速にセキュリティパッチの適用が可能になります。

2つ目は、IT資産管理ツールを利用して、端末の操作を制限できるからです。例えば、許可していないソフトウェアのインストールや未承認USBメモリの接続を防止できます。

このように、IT資産管理をしっかり実施することで、セキュリティの穴を作らない体制を実現できます。

コスト削減

IT資産を効率的に運用できるようになるので、無駄なコストを抑えられます。

社内のIT資産を正確に把握していないと、余分な出費をしてしまう可能性があります。例えば、社内でパソコンが余っているにもかかわらず、新しいパソコンを購入してしまうというケースが考えられます。IT資産管理により、このような無駄な支出を防げるでしょう。

また、IT資産管理を通じて、柔軟な資源運用も実現できます。例えば、ある部門で追加のパソコンが必要になった場合、管理台帳から他部門の余ったパソコンを即座に発見し、そのパソコンを転用可能です。

このように、IT資産管理を通じて、IT資産を無駄なく活用することができます。

コンプライアンスの遵守

IT資産管理を適切に実施することは、コンプライアンスの遵守にもつながります

ソフトウェアライセンスの適正管理は、法令遵守の観点から非常に重要です。契約したライセンス数を超えてソフトウェアを使用していれば、知的財産権の侵害となり、法的な問題に発展する恐れがあります。

IT資産管理により、ライセンスの割り当てと使用状況を正確に把握することで、コンプライアンス違反のリスクを未然に防げます。また、監査対応の際にも、必要な情報をスムーズに提供できるようになります。

IT資産管理の必要性

企業を取り巻く環境が大きく変化する中で、IT資産管理の必要性はますます高まっています。主な理由は2つです。

1つ目は、より厳格なセキュリティ対策が求められているためです。ランサムウェアやマルウェアなどの脅威が増大し、企業のセキュリティリスクが高まっています。これらの脅威から企業を守り、コンプライアンスを確保するためには、正確なIT資産管理が不可欠です。

2つ目がIT機器の増加と多様化です。デジタル技術の普及により、タブレット、スマートフォンなど、様々なIT機器がビジネスで利用されるようになりました。そのため、これらの多種多様なデバイスの一元的な管理・可視化が求められています。

このような状況において、企業はIT資産管理の重要性を再認識し、全社的な管理体制の構築に取り組む必要があります。


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IT資産管理でよく見られる問題

IT資産管理を実施するうえで、よく見られる問題点を解説します。

  • 端末数を正確に把握できていない
  • 部署ごとに管理方法が異なる
  • 人手不足により管理作業の負担が大きい

端末数を正確に把握できていない

自社が管理している端末数を、正確に把握できていない企業は少なくありません。端末数が不明確だと、ライセンス管理が正確にできなくなります。また、セキュリティ対策が不十分になるといった問題にもつながってしまいます。

機器の購入、利用者の変更、廃棄などのタイミングで管理台帳をしっかり更新しましょう。そのためには、管理ルールを明確にし、記録漏れを防ぐための業務フローを作成することが必要です。

部署ごとに管理方法が異なる

部署ごとにIT資産の管理方法が異なると、情報システム部門が社内の機器を把握しづらくなります。その結果、十分なセキュリティ対策の実施が困難になってしまいます。

また、管理ルールがバラバラだと、IT資産管理に不備が生じやすくなります。これにより、情報漏洩や端末紛失のリスクが高まってしまう可能性があります。

効率的かつ確実な管理を実現するためには、情報システム部門による一元管理体制への移行が不可欠です。

人手不足により管理作業の負担が大きい

人手不足によって情シス担当者の業務負担が大きくなると、IT資産管理に様々な悪影響が生じます。

IT資産管理は、1つの機器を導入するだけでも購入、設定、ソフトウェアのライセンス更新、廃棄などの作業が発生し、大きな手間がかかります。人手不足により担当者の業務負担が大きくなっていると、管理作業を十分に遂行できなくなってしまう可能性があります。

また、日常業務に追われ、非効率な管理体制を改善する時間が取れないといったケースも少なくありません。

対策としては、アウトソーシングなどで外部リソースを活用し、担当者の業務負荷を軽減することが有効です。これにより、担当者が本来の業務に集中できる環境を整えられるでしょう。

IT資産管理を効率的に行う方法

IT資産管理を効率的におこなう代表的な方法は、以下の2つです。

  1. IT資産管理ツールを導入する
  2. IT支援サービスを利用する

ここでは、それぞれの方法とメリットについて解説します。

1. IT資産管理ツールを導入する

IT資産管理ツールは、IT資産の管理状況や従業員の利用状況を可視化し、効率的に管理するためのツールです。

以下のような機能を活用して、管理業務を正確かつ効率的に実施できます。

  • セキュリティパッチやソフトウェアの配布
  • デバイスのリモートコントロール
  • デバイス制御
  • ライセンス管理
  • 禁止ソフトウェアの起動制御
  • 操作ログの取得

従来はオンプレミス型のツールが主流でしたが、テレワークの普及やモバイルデバイスの増加に伴い、現在はクラウド型のツールが主流になっています。

IT資産管理ツールを導入するメリット

IT資産管理ツールの導入には、多くのメリットがあります。

まず、管理作業の自動化による工数の削減が可能です。手作業だと時間のかかる作業を自動化することで、作業効率を大幅に向上させられます。

また、IT資産の一元監視によるコンプライアンスの強化が可能です、管理している機器のOSやソフトウェアのアップデート作業を一括で、漏れなく実施できます。

このように、IT資産管理ツールは、企業のIT管理業務の効率化とセキュリティ強化に寄与します。

2. IT支援サービスを利用する

IT資産管理が含まれているIT支援サービスを利用することで、管理作業の効率化とコスト削減が期待できます。IT支援サービスを提供する会社は、IT資産管理の経験と知識が豊富であり、セキュリティ向上やリソースの最適化が実現できます。

IT資産管理の知見がない場合は、IT支援サービスを利用をおすすめします。

IT支援サービスを利用するメリット

IT支援サービスを利用する主なメリットは、効率的な手法でIT資産管理を実施してくれる点です。IT資産管理ツールの提供だけでなく、運用ルールの改定や管理作業手順の提案などを通して、高品質なIT資産管理の実現をサポートします。

また、自社のIT資産管理における課題や解決策を明確にし、その解決策を提案してくれることも大きなメリットです。IT支援サービスを活用することで、課題の特定から改善までを専門家の知見を借りながら進められます。

IT支援サービスを導入すれば、経験豊富な専門家のノウハウを活かしながら、自社に最適なIT資産管理の方法を確立することができるでしょう。

IT顧問 情シス君の特徴

情シス君はIT資産管理をはじめ、情報システム部門の業務全般に対応できるIT支援サービスです。ここでは情シス君の特徴を4つ紹介します。

  1. IT資産管理以外の情シス業務にも幅広く対応
  2. 充実したサポート体制
  3. 柔軟な料金体系
  4. 業務をマニュアル化し、内製化をサポート

1. IT資産管理以外の情シス業務にも幅広く対応

情シス君は情報システムに関する業務全般に対応しています。IT資産管理のサポートはもちろん、セキュリティ対策やキッティング、ドキュメント整備、業務改善など、幅広い分野をカバーしています。

さらに、情シス部門の立ち上げやIT体制の構築など、上流工程のサポートも可能。企業課題解決に向けて、多角的なアプローチを提供します。

2. 充実したサポート体制

情シス君は、コンサルタント、マネージャー、サポーターの3層体制でIT支援を実施。それぞれの役割は以下の通りです。

名称役割
マネージャープロジェクトの統括
コンサルタント専門的な助言、戦略策定
サポーター具体的な問題解決と日常業務のサポート

この手厚い体制により、高い業務品質を保ちながら、きめ細やかなサポートを提供します。

3. 柔軟な料金体系

情シス君は利用時間に応じて料金が決定する従量課金制です。15分単位の料金計算で、無駄のない価格設定となっています。

また、100以上の作業項目を設定し、項目の難易度に応じて時間あたりの料金を設定しています。業務内容に合わせて最適な単価でサービスを利用できます。

4. 業務をマニュアル化し、内製化をサポート

情シス君は、お客様がアウトソーシングに頼り切りにならないよう、内製化のサポートにも注力しています。専門コンサルタントが業務を整理した上で、詳細なマニュアルを作成。スムーズな引き継ぎと内製化を支援します。

IT資産管理は「IT顧問 情シス君」におまかせ

この記事では、IT資産管理の必要性や目的、よくある問題について解説しました。

近年、スマートデバイスの普及によりIT資産管理の重要性が高まる一方で、管理担当者の負担も増大しています。特に人手不足に悩む企業にとって、効率的かつ負担の少ないIT資産管理方法の確立が急務となっています。

「IT顧問 情シス君」は、10,000件以上の実績をもつIT支援サービスです。豊富な経験とノウハウをもとに、効果的なIT資産管理方法を提案可能。人的リソースが足りない場合は、専門スタッフが管理業務を代行いたします。

また、業務改善やIT体制の構築といった上流工程にも対応可能です。IT資産管理が部門ごとに分断されていたり、業務が属人化している場合でも、最適なソリューションを提供し、効果的なIT資産管理体制の構築を支援します。

IT資産管理の効率化や負担軽減にお悩みなら、ぜひ一度「IT顧問 情シス君」にご相談ください。

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