キッティングは、社員がすぐに業務で使えるようにデバイス機器を準備する重要な作業です。
適切なキッティングにより、業務効率の向上やセキュリティリスクの低減が期待できます。
しかし、キッティングは作業量が膨大で、情報システム部門には大きな負担です。
そのため、作業手順をよく考え、効率的に進めなければなりません。
本記事では、キッティングの概要や作業内容、自社で行う際のポイントを詳しく解説します。
外注を活用するメリットについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
\情シスの引き継ぎにお困りの方必見 !資料ダウンロードはこちらから/

目次
キッティングとは
キッティングとは、PCやタブレット、スマートフォンといったデバイスを、業務で利用できるようにセッティングすることです。
具体的には、以下のような作業を実施します。
- ソフトウェアやアプリのインストール
- セキュリティやネットワーク設定
- ライセンス認証
- セキュリティパッチの適用
- 個別の端末管理
- 周辺機器の設置
- ラベル貼付
一部の企業では、デバイスのセットアップを従業員に任せているケースがあります。
しかし、この方法には大きなリスクが伴います。
設定作業に不慣れな従業員が行うと、作業漏れや設定ミスが発生しやすくなるのです。
特に、セキュリティ関連の設定を誤ると、マルウェア感染や情報漏洩といった深刻なセキュリティ事故につながる可能性があります。
こうしたリスクを回避するために、専門的なスキルを持つ担当者がキッティングを担当するべきです。
統一された手順でデバイスをセットアップすることで、セキュリティポリシーに沿った設定を徹底できます。
また、キッティング済みのデバイスを従業員に配布することで、煩雑なセットアップ作業から解放され、従業員の生産性を高める効果も期待できます。
情報セキュリティの強化と、効率的な業務環境の実現のために、キッティングの重要性を認識し、適切に実践することが求められます。
キッティングとセットアップの違い
「キッティング」と「セットアップ」の違いは、対象となる作業の範囲にあります。
セットアップとは、アカウントやネットワークの設定など、パソコンを最低限使えるようにする「初期設定」のみを指します。
一方キッティングは、このセットアップ作業を含んだ上で、企業のセキュリティポリシーに準拠した設定や、業務アプリケーションのインストール、IT資産管理台帳への登録までを指します。
つまり、セットアップはキッティング工程の一部であり、従業員が「PCを受け取って即座に業務を開始できる状態」に仕上げる準備全般をキッティングと呼びます。
企業でキッティングが必要な理由
企業においてキッティングが必要とされる理由は、主に「セキュリティの強化」と「業務・管理効率の最適化」にあります。
まず、企業独自のセキュリティポリシーや運用ルールを事前に全端末へ適用することで、情報漏えいや不正アクセスのリスクを未然に防ぐことが可能です。
また、必要なアプリの導入や各種設定を統一しておくことで、社員は端末を受け取ってすぐに業務を開始でき、組織全体の生産性が向上します。
さらに、端末環境の標準化や資産管理ソフトの導入を同時に行うことで、トラブル対応やIT資産管理の手間が削減され、情報システム部門の負担軽減にも直結します。
キッティングの具体的な作業内容
キッティングは、PCの開封からOS設定、セキュリティ対策、アプリ導入、そして資産管理まで多岐にわたる工程を指します。
従業員が届いたその日から滞りなく業務を開始できる環境を整えるための具体的な作業内容を、順を追って詳しく解説します。
開封・起動確認
PCが納品されたら、まずは箱を開封して付属品がすべて揃っているかを確認します。
ACアダプタやマウス、保証書などの欠品がないかチェックし、本体にキズや破損がないか外観の目視検査を行います。
その後、実際にPCを電源につなぎ、正常に起動するかどうか(初期不良がないか)を確認します。
この段階でメモリ増設や保護フィルムの貼り付けといった、ハードウェア関連の追加作業を併せて行うこともあります。
OSインストールおよび初期設定
PCが正常に起動したら、WindowsやmacOSなどのOSをインストールし、初期セットアップを進めます。
言語やタイムゾーンの設定、キーボードレイアウトの指定を行い、管理者用のアカウントを作成します。
また、セキュリティの観点からOSを最新バージョンへアップデートしておくことも重要です。
台数が多い場合は、あらかじめ設定を済ませたマスターPCのデータを複製する「クローニング」という手法を用いると効率的です。
ネットワーク設定やセキュリティ対策
続いて、従業員が社内システムにアクセスできるよう、社内Wi-FiやVPN、プロキシなどのネットワーク接続設定を行います。
同時に、企業のセキュリティポリシーに準拠した対策を実施します。
ウイルス対策ソフトの導入をはじめ、ハードディスクの暗号化(BitLockerなど)、スクリーンセーバーのロック設定、USBメモリなどの使用制限を適用し、サイバー攻撃や情報漏洩といったリスクから社内環境を守ります。
業務用アプリケーションのインストール
ネットワークやセキュリティの基盤が整ったら、実際の業務で使用するソフトウェアをインストールします。
全社共通で利用するMicrosoft 365(WordやExcelなど)、Webブラウザ、メールソフト、Web会議ツール、チャットツールなどが基本となります。
加えて、経理や開発、デザインなど、配属先の部署や職種に応じて必要となる専用アプリケーションのインストールと、ライセンス認証作業も行います。
動作確認・台帳登録・ラベル管理
全ての設定を終えたら、ネットワークへの接続やアプリの起動が正常に行えるか、最終的な動作テストを実施します。
問題がなければ、PC本体のわかりやすい位置に資産管理番号を印字したラベルを貼り付けます。
そして、PCのシリアル番号やMACアドレス、利用者の氏名、管理番号などの情報をIT資産管理台帳に登録し、社内の機器を正確に把握できる状態にします。
最後にクリーニングをして、従業員へ引き渡します。
キッティングの方法
キッティングは手作業で行う方法と、クローニングで行う方法の2種類があります。それぞれのメリット・デメリット、具体的な手順を紹介します。
手作業
手作業は、1台ずつ手動でセットアップする方法です。
特別なツールを必要とせず、柔軟な設定が可能な点が特徴です。
設定項目が少ない場合や、キッティングの対象となるPC台数が限られている場合は、手作業で十分に対応可能です。
個々のデバイスに合わせた細やかな設定を行う必要がある場合にも、手作業が適しています。
ただし、大量のデバイスをキッティングする際は、手作業では作業量が膨大になってしまう点に注意が必要です。
また、手作業では人為的ミスが発生しやすいという側面もあります。
作業漏れや設定ミスを防ぐために、詳細な手順書とチェックリストを用意し、それに沿って確実に作業を進めることが重要です。
定期的に作業内容を見直し、手順書の改善を図ることも忘れてはいけません。
手作業が適しているケースをまとめると、以下のような場面が挙げられます。
- キッティングの対象となるPC台数が少ない
- 機器ごとに設定を変える必要がある
- クローニング用のマスターイメージの作成が難しい
手作業での作業手順
手作業によるキッティングの作業手順は次の通りです。
| 手順 | 内容 |
| 1. 開梱・動作確認 | 梱包を開け、デバイスの外観チェックと動作を確認 |
| 2. 周辺機器の接続 | マウスやキーボード、プリンターなどの周辺機器を接続し、動作確認 |
| 3. BIOSセットアップ | ハードウェアの基本設定を実施 |
| 4. OSインストール | Windows や macOS などの基本ソフトウェアをインストール |
| 5. アカウント作成 | ユーザー情報を登録し、ログイン用のアカウントを作成 |
| 6. ネットワークの接続設定 | インターネットや社内ネットワークへの接続 |
| 7. ソフトウェアのインストール | 業務で必要なアプリケーションソフトウェアをインストール |
| 8. ライセンス認証と初期設定 | ソフトウェアのライセンス登録、各ソフトウェア設定の最適化 |
| 9. 管理台帳への記録、ラベル貼り | シリアルナンバーなどの情報を管理台帳に記録し、デバイスにラベルを貼付 |
| 10. 機器の配布 | セットアップが完了した機器を各従業員に配布 |
クローニング

クローニングとは、マスターPCを用意し、その設定情報を他のPCにコピーする方法です。
大量のPCを同じ設定で用意する場合に効果的で、作業時間を大幅に短縮できます。
また、クローニングは作業の標準化・自動化につながります。
一度マスターPCを用意すれば、同じ手順で確実にキッティングを進められるため、誰でも同じ品質の作業ができる環境を整えられるのです。
ただし、クローニングを行う際は、PCの機種やスペックが揃っていることが前提となります。
異なるハードウェア構成では、意図した通りに動作しない可能性があるため注意が必要です。
クローニングが特に有効なのは、以下のようなケースです。
- 大量のPCを同一の構成で設定する必要がある
- 作業の標準化・自動化を通じて、均一な品質を確保したい場合
クローニングでの作業手順
クローニングによるキッティングの作業手順は次の通りです。
| 手順 | 作業内容 |
| 1.マスターPCの作成 | クローニングのもとになる、マスターPCを用意 |
| 2.マスターPCの一般化 | Sysprepコマンドで、マスターPCを複製できる状態にする |
| 3.マスターイメージの抽出 | マスターPCのディスクイメージを作成 |
| 4.クローニング | クローニング対象PCに設定を複製 |
| 5.個別のキッティング | コンピューター名、ネットワーク設定など、個別の設定を実施 |
| 6.動作確認 | クローニングされたPCが正しく動作するか確認 |
| 7.管理台帳への記録 | シリアルナンバーなどの情報を管理台帳に記録し、デバイスにラベルを貼付 |
| 8. 機器の配布 | セットアップが完了した機器を各従業員に配布 |
自社でのキッティングと外注、どちらがいい?
キッティング作業は、自社で実施する以外にも、外注(アウトソーシング)するという方法もあります。
それぞれメリットとデメリットがあるため、自社に合った方法を選ぶことが大切です。
ここでは、両者の特徴を詳細に解説します。
自社でのキッティング
自社でのキッティングの最大のメリットは、品質管理が容易であることです。
自社の基準に沿って作業を進められるため、品質を維持しやすく、問題発生時にも迅速な原因特定と対策が可能となります。
加えて、作業工程や手順を柔軟に変更できる点も強みです。
途中で要件が変更になった場合でも、キッティングの内容を適宜調整できます。
また、緊急でキッティングが必要になった際に、迅速に対応するといったことも可能です。
一方で、自社でのキッティングには、設備や人員の確保、従業員の教育などの初期投資が必要です。
また、キッティングの要望に迅速に応えるには、業務量の変動に対応するための柔軟な体制が求められます。

自社でのキッティングがおすすめなのは、以下のようなケースです。
- キッティング内容が簡単で、専門性を必要としない
- キッティング作業に対応できる十分なリソースがある
- 緊急の対応が頻繁に求められる
- 特殊な工程が含まれる
- 品質管理を自社で徹底したい
外注(アウトソーシング)でのキッティング
キッティング業務を外注するメリットは、自社リソースの最適化が図れることです。
自社従業員のキッティング作業時間を減らし、他の業務に注力できるため、全体的な生産性向上が期待できます。
また、専門業者による効率的で高品質なキッティングが可能であり、ミスが少なく、スピーディーな作業が期待できます。
そのほかにも、初期投資が少なくて済むことや、キッティング内容に関する助言を受けられることも、外注でのキッティングのメリットといえるでしょう。
外注でのキッティングのデメリットとしては、品質管理や機密情報の取り扱いに関して、業者との綿密な協議が必要な点が挙げられます。
また、緊急対応が必要な場合に、対応が遅れる可能性もあります。
キッティング業務の外注がおすすめなのは、以下のようなケースです。
- キッティング内容が複雑で、専門性を必要とする
- キッティングに割ける十分なリソースがない
- 初期投資を抑えたい
- 正確なキッティングが必要
- 大量の機器を短期間でキッティングしたい
関連記事:キッティング代行とは?サービス内容、メリット、利用手順を解説
キッティング業務は、すべて情シス君におまかせください!
「キッティング作業の負担が大きくて困っている」
「どのような設定内容にするべきかよくわからない」
そのようなお悩みは、「IT顧問 情シス君」にお任せください。
株式会社デジタルハックが提供する「IT顧問 情シス君」は、会社のあらゆるIT化、デジタル化活動を促進するIT支援サービスです。
キッティングをはじめ、あらゆる情シス業務を代行可能。
IT戦略の立案、情報システム部門の立ち上げ、セキュリティ対策といったより上流の工程も支援可能です。
初期費用は無料。
ご利用時間に応じて料金が決定する従量課金制を採用しているため、無駄なコストが発生しません。
経験豊富なスタッフが課題を整理し、最適なソリューションを提供します。
まずは一度、お気軽にご相談ください。
中小企業(30〜300名)でのキッティング実態
30〜300名規模の中小企業では専任担当者がおらず、他業務との兼任が一般的です。
兼任担当者が費やす膨大な工数の実態や、リソース不足ゆえに陥りやすい典型的な失敗パターンなど、中小企業が直面しているキッティングのリアルな課題について解説します。
兼任情シスがキッティングに割く時間の実態
中小企業では、1台あたり2〜4時間のキッティング工数が発生しているケースが多いです。
専任の情シス担当がいないため、設定手順を都度調べながら進めることになるからです。
たとえば5台のキッティングが必要な場合、最大で20時間ー約3営業日分の工数が本来の業務と並行して発生します。
この”見えないコスト”が、採用コストや研修コストと並んで中小企業の入社対応を重くしている要因の一つです。
情シス君が支援する現場で見える3つの失敗パターン
社内でキッティング対応をしている中小企業の現場には、共通した失敗パターンがあります。
①知識不足型:総務や代表が兼任しているケースで、入社日という締め切りがあるにもかかわらず、設定方法を自力で調べながら進めるため時間がかかり、対応が間に合いません。
②手順属人化型:担当者だけが設定方法を把握しており、異動や退職のタイミングで社内に知見が残らないケースです。
③場当たり対応型:入社日が迫るたびに担当者が残業や他業務を中断して対応しており、品質にもばらつきが出てしまうケースです。
外注に切り替えるべきタイミングの判断軸
キッティングを外注すべきかどうかは、感覚ではなく2つの数字で判断できます。
感覚で判断すると「もう少し社内でやれる」と先送りしがちですが、実際には見えないコストが積み上がっています。
判断軸は「①台数×1台あたりの工数」と「②社内の対応リソースがあるか」の2点です。
たとえば月2台・1台4時間なら月8時間が必要であり、その時間が社内で捻出できないのであれば、外注を検討するタイミングと判断できます。
数値で可視化することで、経営者や上長への説明の根拠にもなります。
自社でキッティングを成功させるためのポイント
ここからは、自社でキッティングを成功させるためのポイントを紹介します。
- 入念に準備する
- ライセンス違反に注意する
- 十分な人員と時間を確保する
- セキュリティ対策を徹底する
それぞれ解説していきます。
入念に準備する
万全の準備を整えることで、トラブルなく効率的なキッティングが可能になります。
具体的には、キッティングの目的と要件を明確にし、必要なソフトウェア、セキュリティ設定、ネットワーク構成などを洗い出しましょう。
そして、作業手順書を作成し、作業の流れを明確にすることも重要です。
手順書には、作業の順番、必要な機材、注意点などを詳細に記載し、作業の標準化を図ります。
入念な準備と検証に時間を割くことで、キッティングの品質を高め、効率的な作業を実現できます。
手順の標準化、検証の徹底、トラブルシューティングの確立など、事前の準備に力を注ぐことが、自社でのキッティング成功のポイントといえるでしょう。
ライセンス違反に注意する
ライセンス違反に注意することも大切です。
ライセンス違反は、法的リスクだけでなく、企業の信頼性を大きく損なう恐れがあります。
特にクローニングを実施する場合、適切なライセンス管理が不可欠となります。
例えばWindowsOSを使用している場合、「再イメージング権」が付随したボリュームライセンスの契約が必要です。
自社でクローニングする際は、各サービスの規約を確認し、複製が認められているボリュームライセンスを契約しましょう。
また、ライセンス管理台帳を作成し、適切にライセンスが割り当てられていることを確認することも重要です。
十分な人員と時間を確保する
キッティング作業を円滑に進めるためには、十分な人員と時間の確保が欠かせません。
他の業務との兼任では、キッティングに集中できず、品質の低下を招く恐れがあります。
業務量に応じて、専任の担当者を配置することを検討しましょう。
また、納期に追われるあまり無理なスケジュールを組むと、ミスや手抜きにつながりかねません。予期せぬトラブルにも対応できるよう、バッファを設けることが賢明です。
セキュリティ対策を徹底する
キッティングにおいて、セキュリティ対策の徹底は極めて重要な要素です。
情報漏洩やマルウェア感染などのセキュリティインシデントを防ぐために、作業環境のセキュリティ強化が不可欠です。
具体的には、作業場所へのアクセス制御を徹底し、許可された要員以外が立ち入れないようにします。
また、作業に使用するPCやネットワーク機器のセキュリティ設定を適切に行い、不正アクセスやデータ流出のリスクを最小限に抑えることが求められます。
キッティング対象のデバイスについても、セキュリティ設定を万全にする必要があります。
OSやソフトウェアを最新のバージョンに更新し、既知の脆弱性を解消することが重要です。
キッティングの際は、セキュリティ対策を最優先事項と位置づけ、徹底した対策を講じることが肝要です。

キッティングを効率化する方法
キッティングは1台あたり数時間を要する作業であり、入社のたびに担当者の工数を圧迫します。
しかし、適切な方法を取り入れることで、作業時間の大幅な短縮とミスの削減が可能です。
ここでは、特に効果の高い3つの効率化アプローチを解説します。
作業手順の標準化とチェックリストの整備
キッティング効率化の第一歩は、作業手順の標準化とチェックリストの整備です。
手順が担当者個人の記憶や経験に依存している状態では、人が変わるたびに品質がばらつき、抜け漏れも発生しやすくなります。
開梱から動作確認・管理台帳への記録まで、全工程を手順書として文書化し、チェックリスト形式で管理することで、誰が対応しても同じ品質でキッティングを完了できる体制が整います。
特に兼任担当者が多い中小企業では、この仕組みがあるかどうかで、対応時間に大きな差が生まれます。
マスターイメージの活用
同一機種を複数台キッティングする場合に有効なのが、マスターイメージ(クローニング)の活用です。
設定済みのPCを「マスター」として構築し、その環境を他のPCに複製することで、1台ごとに手作業でソフトウェアのインストールや設定を行う手間を大幅に省けます。
特に10台以上の一括対応が必要な場面では、手作業と比べて作業時間を数分の一に短縮できるケースもあります。
ただし、マスターの作成には一定のIT知識と時間が必要なため、機種や部門ごとにマスターを整備・更新する運用ルールもあわせて定めておくことが重要です。
MDMや自動化ツールの活用
MDM(モバイルデバイス管理)や展開自動化ツールを活用することで、キッティング作業をさらに効率化できます。
MDMを導入すると、デバイスの初回起動時にネットワーク経由で必要なアプリやポリシーを自動配布できるため、物理的な手作業をほぼゼロにすることも可能です。
WindowsであればAutopilot、AppleデバイスであればABM(Apple Business Manager)との連携が代表的な手法です。
初期導入コストはかかりますが、台数が増えるほどROIは高くなります。
将来的なデバイス増加を見越している企業には、早期導入を検討する価値があります。
キッティングを外注(アウトソーシング)する5つのメリット
自社でのキッティングが難しい場合には、外注(アウトソーシング)もおすすめです。
外注のメリットは以下の5つです。
- 人的リソースを最適化できる
- 短期間でセットアップできる
- コストを削減できる
- 最適なキッティング内容を提案してもらえる
- 作業品質の向上
それぞれ解説していきます。
人的リソースを最適化できる
外注のもっとも大きなメリットは、社内の人的リソースを最適化できることです。
キッティングには計画立案、作業PCの確保、設定作業、配送など多くの工程が含まれます。
これらをすべて社内でこなすには膨大なリソースが必要となります。
その結果、他の業務がおろそかになる危険性があるのです。
外部リソースを活用することで、自社の人員をコア業務に集中させることが可能となり、限られた人的リソースを効果的に配分できます。
これにより、全体的な生産性の向上が期待できるでしょう。
短期間でセットアップできる
短期間でセットアップできることもメリットの一つです。
アウトソーシングでは、経験豊富なプロがノウハウを駆使して最適な方法でキッティングを実施してくれます。
これにより、短期間でのキッティングが可能となるのです。
また、正確にキッティングを実施できるノウハウがあるため、手戻りやトラブルが原因で納期が遅れるリスクも最小限に抑えられます。
新入社員用のPCキッティングなど、期限をズラせない場合は特に、プロにキッティングを任せることがおすすめです。
コストを削減できる
コストの削減も外注のメリットの一つです。
自社でキッティングを実施する場合、セッティング内容の検討、キッティング環境の整備、機器の配送など様々な作業が必要です。
キッティングに不慣れな場合、膨大な時間と人件費がかかる可能性があります。
一方、キッティング業者は豊富な経験と専門知識を持ち、最適な作業環境を整えています。
効率的なプロセスで作業を進められるため、キッティングに必要なリソースを最小限に抑えることができます。
その結果、作業コストを大幅に圧縮できるのです。
このように、キッティングを外注することで、コスト面での大きなメリットを得ることができます。
最適なキッティング内容を提案してもらえる
提案力のあるアウトソーシング先を選ぶことで、自社に合った最適なキッティング内容を提案してもらえます。
自社にキッティングの知見やノウハウがない場合、必要な設定が漏れたり、問題の多いキッティング内容になったりする可能性があります。
アウトソーシングを活用することで、経験豊富な専門のスタッフが、最適な設定やセキュリティ対策、導入するソフトウェアなどを提案してくれます。
どのような設定にすべきかわからない場合は、アウトソーシング先の知見に頼るとよいでしょう。
作業品質の向上
アウトソーシングを利用することで、作業品質の向上が期待できます。
ノウハウを持つプロが適切な環境で実施するため、エラーや不具合の少ないキッティングが可能です。
PCの受け渡し後にミスや不具合が発生すれば、やり直しの作業に時間がかかってしまいます。
また、その間PCが使えなくなり、業務効率が低下する恐れもあります。
プロにキッティングを任せることで、このようなリスクを最小限に抑えられるのです。
キッティングサービスの選び方
キッティングサービスは会社ごとに対応範囲や費用、サポート体制が大きく異なります。
自社の状況に合った業者を選ぶために、事前に確認すべき5つのポイントを解説します。
サービス内容・対応範囲・実績の確認
キッティングサービスの対応範囲は、OSセットアップのみを行う業者から、開梱・資産管理台帳への登録・配送まで一括対応する業者まで幅広くあります。
自社が依頼したい作業がサービスに含まれているか、事前に細かく確認することが重要です。
また、業種や企業規模が近い支援実績があるかどうかも選定の判断材料になります。
特にWindowsとMac混在環境への対応可否、MDMツールの設定経験の有無など、自社環境に即した実績を確認するようにしてください。
費用感の確認
キッティングサービスの費用は、1台あたりの単価制と月額定額制の2パターンが一般的です。
単価制は台数が少ない場合に割高になりやすく、定額制は台数が安定している企業に向いています。
見積もりを取る際は、基本料金だけでなく、出張費・資材費・緊急対応時の追加費用なども含めたトータルコストで比較することが大切です。
また、社内で対応した場合の人件費と外注費用を比較することで、外注の費用対効果を客観的に判断しやすくなります。
関連記事:キッティングサービスの費用相場は?作業内容や選ぶポイントを解説
保守・サポート体制の確認
キッティング完了後に設定ミスや不具合が発覚した場合、迅速に対応してもらえるかどうかは業者選定において重要なポイントです。
問い合わせ窓口の対応時間や、再設定・訪問対応の可否を事前に確認しておきましょう。
特に入社日直前にトラブルが発生するケースでは、翌日対応では間に合わないことも多いため、即日もしくは当日対応が可能かどうかを確認することを推奨します。
また、継続的な台数変動に対して柔軟に対応できる体制があるかも、長期的な付き合いを見据えた際の判断軸になります。
セキュリティ・情報管理体制の確認
キッティング作業中は、社員のアカウント情報や業務データが含まれた端末を業者に預けることになります。
そのため、情報漏えいリスクへの対策として、業者のセキュリティポリシーや情報管理体制を必ず確認してください。
具体的には、作業環境が閉じたネットワーク内で行われているか、作業スタッフへのNDA(秘密保持契約)締結が義務付けられているか、プライバシーマークやISO27001などの認証を取得しているかが確認の目安になります。
情報管理に関する実績や第三者認証の有無を基準に選ぶことで、セキュリティリスクを最小限に抑えられます。
対応エリア・拠点の確認
キッティングサービスの対応エリアは業者によって大きく異なり、全国対応可能な業者もあれば、特定の都市圏のみに限定している業者もあります。
複数拠点を持つ企業や、将来的に拠点が増える可能性がある場合は、対応エリアの広さと各拠点への配送・訪問コストも合わせて確認しておきましょう。
また、端末を業者の拠点に持ち込んで作業する「持ち込み型」と、業者が自社に出向く「オンサイト型」のどちらに対応しているかも、自社の運用スタイルに合わせて選定する際のポイントになります。
煩雑なキッティング業務はアウトソーシングがおすすめ!

この記事ではキッティングの具体的な手順や、自社とアウトソーシングの比較をしました。
煩雑な作業が多くなりがちなキッティングは、担当部門にとって負担の大きい業務の一つです。
効率よくキッティングを実施したい場合は、アウトソーシングがおすすめです。
経験豊富なスタッフに任せることで、素早く正確なキッティングが実現します。
キッティングをアウトソーシングしたいとお考えなら、「IT顧問 情シス君」にお任せください。
情シス君は、情報システム業務全般に対応した代行サービスです。
標準的なキッティング作業だけでなく、最適なセッティング内容や、機器の手配など、キッティング業務全般を代行可能です。
さらに、IT体制の改善や業務改善などのより上位の工程も支援できます。
企業のIT課題解決に向けたソリューションの提供と、それに合わせた最適なキッティング内容も提案いたします。
ITに関するお悩みなら、どんなものでも構いません。
まずはお気軽に、情シス君までお問い合わせください。







