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更新日:2026.05.08
情シス業務

ネットワーク保守とは?運用との違い・仕事内容から外注のメリットまで徹底解説

ネットワーク保守は、企業のITインフラを安定稼働させるために欠かせない取り組みです。
適切な保守体制を整えることで、障害の予防やセキュリティリスクの低減、業務継続性の確保が期待できます。

しかし、ネットワーク保守は専門知識が必要な業務が多く、社内での対応には高いスキルと相応のコストが伴います。
そのため、自社に合った体制づくりを慎重に検討しなければなりません。

本記事では、ネットワーク保守の概要や具体的な仕事内容、内製化のハードルについて詳しく解説します。
費用感の比較やアウトソーシングを検討すべき企業の特徴についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

ネットワーク保守とは

ネットワーク保守とは、企業が利用するルーターやスイッチ・サーバーなどのネットワーク機器を正常な状態に維持するための活動全般を指します。
具体的には、機器の点検・交換、ソフトウェアのアップデート、障害発生時の復旧対応などが含まれます。
これは、安定した業務環境を守る上で欠かせない取り組みです。

ネットワーク運用・監視・保守の違い

「運用」「監視」「保守」は一括りにされがちですが、目的・作業内容・発生タイミングはそれぞれ異なります。
以下の比較表を参考に、3つの役割を正確に理解しておきましょう。

比較項目運用監視保守
目的ネットワーク全体の安定稼働維持異常・障害の 早期検知機器・ソフトの 健全状態維持
作業内容設定変更・ アカウント管理・ ポリシー適用死活監視・ リソース監視・ アラート対応機器交換・ ファームウェア更新・ 障害復旧
発生タイミング恒常的(日常業務)恒常的(24時間365日)恒常的+ 障害発生時
必要スキルNW設計・ 構成管理の知識監視ツール操作(Zabbixなど)・ 障害切り分け能力NW機器・ OS・クラウドの実務知識

上表のとおり、「運用」「監視」「保守」はそれぞれ目的と作業範囲が異なります。
3つを区別して体制を整備することが、安定したネットワーク環境の実現につながります。
外部委託を検討する際も、どの領域を任せるのかを明確にすることが重要です。

ネットワーク保守が必要な背景

企業のデジタル化が加速するなかで、ネットワーク保守の重要性はかつてないほど高まっています。
以下では、特に影響が大きい3つの背景を解説します。

リモートワーク普及によるネットワーク負荷の増大

新型コロナウイルス禍を契機として、多くの企業がリモートワークを恒常的な勤務形態として採用しました。
在宅勤務者が業務システムやクラウドサービスに常時アクセスするようになった結果、社内外を結ぶネットワーク回線のトラフィックは従来比で数倍規模に増大したケースも珍しくありません。
トラフィックが急増すると、回線逼迫による通信遅延や、機器への過負荷に起因する障害リスクが高まります。
定期的なリソース監視とキャパシティ管理を含む保守体制を整えなければ、業務継続性を損なう事態を招きかねません。

サイバーセキュリティ脅威の高まり

IPA(情報処理推進機構)の調査によれば、標的型攻撃やランサムウェアの被害件数は年々増加傾向にあり、中小企業も標的として狙われるケースが増えています。
ネットワーク機器のファームウェアに存在する脆弱性は、攻撃者の侵入口となるリスクを抱えています。
適時アップデートを怠ると、既知の脆弱性が放置された状態となり、情報漏えいや業務停止につながる重大インシデントを引き起こす可能性があります。
保守を通じた脆弱性管理は、情報セキュリティ対策の根幹を担っているといえます。

関連記事:ネットワークセキュリティ対策とは?基本的な種類や対策方法を解説

IT基盤コスト管理の厳格化

DX(デジタルトランスフォーメーション)投資が増加する一方、経営層からはIT運用コストの最適化を求める声も強まっています。
ネットワーク機器の老朽化を放置すると、突発的な障害対応コストや機器リプレース費用が予算外に発生し、財務計画に影響を与えることがあります。
計画的な保守サイクルを確立することで、機器の寿命を適切に管理し、コストの可視化と予測精度の向上が見込めます。
事後対応型から予防保全型への転換が、IT基盤コストを長期的に抑制する鍵となります。

ネットワーク保守の具体的な仕事内容

ネットワーク保守の業務は多岐にわたります。
以下に代表的な6つの仕事内容を整理します。
各作業を体系的に実施することが、ネットワーク全体の安定稼働に直結します。

ネットワーク監視

ネットワーク監視とは、機器やシステムが正常に動作しているかどうかを継続的に確認する業務です。
主な手法は以下の3種類です。

①死活監視

サーバーや機器が通信可能な状態かどうかをPINGなどで常時チェックします。
応答がなければ即座にアラートを発報し、障害を早期に検知します。

②リソース監視

CPU使用率・メモリ消費量・帯域幅使用率などの数値を継続的に収集・グラフ化します。
閾値を超えた場合に通知が届く仕組みを整えることで、パフォーマンス劣化の予兆を捉えられます。

③アクティブ/パッシブ監視

アクティブ監視は監視側から定期的に問い合わせを行い応答を確認する方式、パッシブ監視は機器側がエラー情報などを能動的に送信する方式です。
両者を組み合わせることで監視精度が向上します。

ソフトウェア・ファームウェアのアップデート

ルーターやスイッチのファームウェア、セキュリティソフト、OSのパッチ適用など、ソフトウェアを最新状態に保つ作業です。
脆弱性の修正や機能改善が主目的であり、更新を怠ると既知の攻撃手法が通用するリスクが残ります。
業務影響を最小化するため、メンテナンスウィンドウを設定したうえで計画的に実施します。

ハードウェアの修理・機器交換

ルーター・スイッチ・UPS(無停電電源装置)など、物理的に故障・劣化した機器の修理や代替機への交換を行います。
機器には製品寿命(一般的に5〜7年程度)があり、計画的な更新サイクルを設けることが重要です。
交換前後の設定バックアップと動作検証まで含めて実施することで、業務停止リスクを最小限に抑えられます。

障害・不具合発生時の対応・復旧

ネットワーク障害が発生した際には、迅速な原因特定と復旧対応が求められます。
まず影響範囲を切り分け、暫定対応で業務継続性を確保しながら、根本原因の調査と恒久対策を並行して進めます。
事後には再発防止策と障害報告書を作成し、ナレッジとして蓄積することが次の障害対応コストの低減につながります。

構成管理とドキュメント整備

ネットワーク機器の設置場所・IPアドレス・設定情報・接続構成などを台帳やネットワーク図として記録・管理する業務です。
担当者が変わっても対応品質を均一に保つために欠かせません。
ドキュメントが最新の状態に保たれていないと、障害時の原因調査や機器交換に余分な時間がかかるため、変更のたびに更新する運用を徹底することが重要です。

問い合わせ・ユーザーサポート対応

社内ユーザーからの「VPNに接続できない」「社内共有フォルダが開けない」といった問い合わせに対応する業務です。
ヘルプデスク的な一次対応から、ネットワーク設定の変更が必要な高度な案件まで幅広く含まれます。
よくある問い合わせをFAQ化しておくと、担当者の対応工数を削減しながらユーザーの自己解決率を高められます。

ネットワーク保守を内製化するハードル

ネットワーク保守を内製化することには、専門スキルの確保や人材コストなど高いハードルが伴います。
以下の2点が、特に中小企業・スタートアップで顕在化しやすい課題です。

専門的なネットワーク機器・OS・クラウドの知見が不可欠

ネットワーク保守を適切に担うには、Cisco・Juniper等の主要ベンダー機器に関する深い知識に加え、Linux/Windows ServerのOS運用スキル、さらにAWS・Azure等クラウドネットワークの設計・運用経験も求められます。
ひとつの領域に精通するだけでは対処できないケースも多く、複合的なスキルセットを持つエンジニアの存在が不可欠です。

専任エンジニアの採用難易度と高い人件費コスト

ネットワークエンジニアは国内でも慢性的な人材不足が続いており、採用難易度は高水準を維持しています。
さらに採用できたとしても、給与水準・採用費・育成コストを合算すると相当な支出が発生します。
下表は「自社採用」と「アウトソーシング」のコスト感を比較したものです(中小企業・30〜300名規模の典型例)。

比較項目自社採用(専任エンジニア)アウトソーシング
年収相場500〜800万円(経験者)月額固定費のみ(変動なし)
採用50〜100万円(エージェント手数料等)初期設定費のみ(場合による)
育成・研修費年間10〜30万円程度不要(委託先が対応)
対応範囲の柔軟性個人スキルに依存・属人化リスクあり複数スキルを一括カバー可能
欠員時リスク退職・休職で即業務停止リスク担当変更でも継続対応可能

特に「情シス担当1名体制」の中小企業では、その担当者がネットワーク保守・ヘルプデスク・社内システム管理を一手に担うケースが多く、過重負荷による退職や欠員時の業務停止リスクが深刻な課題となっています。

ネットワーク保守にかかる費用感の比較

ネットワーク保守の体制は大きく「自社専任」「部分外注」「全部外注」の3パターンに分類されます。
下表は各パターンの費用感と特徴を整理したものです。自社の規模や保守範囲、社内リソースに応じて最適なモデルを選択することが重要です。

比較項目自社専任部分外注全部外注
初期費用採用費50〜100万円+ 機材費(別途)契約手数料+ 一部機材費初期設定・ 移行費のみ
月次費用人件費40〜70万円/月 (社保・交通費含む)部分委託費+ 社内人件費月額固定( サービス内容次第) 目安:5〜30万円
対応範囲個人スキルに依存 属人化リスクあり一部は自社・一部は 委託先が対応監視〜保守〜 サポートまで一括
立ち上がり期間採用〜定着まで 3〜6か月程度1〜2か月程度1〜3か月程度 (要件整理次第)
拡張柔軟性増員が必要で対応に時間がかかる範囲拡張は 交渉が必要プラン変更でスケール調整可能

ネットワークエンジニアを専任採用する場合と、弊社サービス「IT顧問 情シス君」(情報システムのアウトソーシングサービス)を活用する場合を比較してみましょう。

専任採用では年収500〜800万円の人件費に加え、採用費・教育費が上乗せされます。
一方、「IT顧問 情シス君」であれば、月額固定費のみでITコンサルタントが複数領域の専門スキルをカバーします。さらに、担当者の退職や急な欠員リスクも回避できます。

ネットワーク保守のアウトソーシングを検討すべき企業とは

すべての企業が自社でネットワーク保守を内製化すべきとは限りません。
特に以下のような状況にある企業は、外部委託を積極的に検討する価値があります。

社内にネットワーク専任担当がいない企業

社内にネットワーク専任の担当者がいない場合、障害発生時に原因の特定・復旧作業を行えるスタッフが存在しないことを意味します。
業務システムが停止したまま長時間復旧できず、売上損失や顧客信用失墜につながるリスクがあります。
専門知識を持つ外部パートナーに委託することで、緊急時も迅速な対応が期待できます。

採用コストを抑えたい中小企業・スタートアップ

採用市場においてネットワークエンジニアの需要は旺盛であり、優秀な人材を確保するための給与水準や採用コストは年々上昇しています。
限られた予算でIT基盤を安定的に運用したい中小企業やスタートアップにとって、月額固定費でサービスを利用できるアウトソーシングは、コスト予測が立てやすく財務計画との親和性が高い選択肢です。

【IT顧問 情シス君】でネットワーク課題をまるごと解決

本記事では、ネットワーク保守の基本概念から仕事内容、費用感の比較まで幅広く解説しました。監視・運用・保守を適切に機能させる体制づくりは、企業のIT基盤を安定させるうえで欠かせません。
専任エンジニアの確保が難しく、社内リソースだけでは対応しきれないとお感じなら、アウトソーシングの活用をおすすめします。
ネットワーク保守の外部委託をご検討なら、「IT顧問 情シス君」にお任せください。
「IT顧問 情シス君」は情報システム業務全般に対応した代行サービスです。監視・保守・障害対応・ユーザーサポートまで一括してカバーします。IT体制の見直しやコスト最適化など、より上位の課題解決も支援可能です。
まずはお気軽にお問い合わせください。

監修者:
デジタルハック 情シス総研
情シスリサーチアナリスト 伊藤俊介

伊藤俊介
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